Web拍手お礼夢小説 「押し倒しりーず(笑」 (ガンダムSEED
DESTINY/ハイネ・ヴェステンフルス)
「ふぅ、ようやく一息……」
ブリーフィングルームを出ると、一気に緊張が解けた。
仲間は苦手じゃないけれど、ブリーフィングになると妙に緊張してしまう。
後ついでに言うと、MSパイロットだけのときはもっとキツイ。
レイやアスランはすごく真面目だということに加え、シンとアスランの微妙な関係もあってか、さらにピリピリする。
「ルナもいろいろ悩んでるみたいだし……はぁー、まいった」
「何がだ?」
独り言に返事が返ってきて、思わずびくっとしてしまう。
「ハ、ハイネさん?!」
振り向くと、同じ隊の先輩パイロット、ハイネが立っていた。
「驚きすぎだって
で、何がまいったんだ?」
「まいったっていうか、疲れちゃって。
あのブリーフィングの空気というか……」
「ああ、なるほどな」
しゃべりながら、自然と歩き出す。
ブリーフィングはキツイが、この人のおかげで近頃はだいぶ楽になった。
「まぁ、時間が解決してくれるのを待とうぜ
こういうのは周りがじたばたしてもしょうがねぇからな」
「……そうですね
ってすみません。何か愚痴ばっかりで」
「いいって。それより、しゃべって喉渇いただろ?何か飲むか」
そういってハイネは自販機の前に立つ。
「これでいいか?」
「あ、はい」
反射的に返事をすると、
「ほらよ、」
と缶を投げ渡された。
「えっ?あ、わっ?!」
一瞬、重力があることを忘れ、何とかつかもうと前のめりになる。
「って……お、おい!」
「っ!」
つかんだと思ったのもつかの間。
ぐらり、と大きく視界が傾いた。
カラン、と乾いた音が響く。
「……っ?」
痛みはない。
恐る恐る目を開けると、真下にオレンジの髪。
「っと……大丈夫か?」
「!!」
もう、言葉が出ない。
こともあろうにフェイスのパイロットを押し倒してしまうなんて
真っ赤になって固まってしまうと、くくっと笑いが聞こえてきて、
「意外とそそっかしいとこもあるんだな、お前」
くしゃり、と優しく髪を撫でられた。
……穴があったら、入りたい。