Web拍手お礼夢小説  「手をつなぐ」   (ガンダムOO/ロックオン・ストラトス)



「それで……向こうにショッピングセンターがあるんです」
三つ折りの地図を広げて、コーヒーを片手に説明する
「アパートからだと十分、ってところだな」
「駅も近いし……何かと行くこと多くなりますから、一度行ってみますか?」
「そうだな。案内してくれ」
ぐい、と残りのコーヒーを流し込み、二人は喫茶店を後にした



ぽかぽかと暖かな陽気に包まれた日曜の午後
先日引っ越してきた隣人――ロックオンに頼まれて、街の案内をしていた


「悪いな、せっかくの休みに」
「気にしないでください。この間お呼ばれしたお礼です」
二人並んで、休日の商店街をのんびりと歩く
普段は閑散としている商店街も、休日には適度に人で溢れていた



「……ここが本屋さんで、上はゲームセンターになってるんです」
「便利だな。なるほど、人が集まるわけだ」
時折雑談も交えつつ、だいたいの施設の説明をする
「そういや映画のポスターがあちこちにあるが、映画館でもあるのか?」
「隣の館が映画館とレストラン街になってるんですよ。
ここらではデートスポットの定番なんです」
あとの付け足しが余分だったと、言い終わってからはっと気づいた。
「って、友達からよく聞くんです。あはは……」
ロックオンは一瞬呆気にとられたような顔をして、
「そうだな。折角だし、行ってみるか?」
にこりと微笑み、そう言った


「あ、あそこですよ。やっぱ休日は人多いなー」
向かいの建物を指さすが、ほとんど見えない
背の高いロックオンは辛うじて見えたようで、ああ、と頷く
「はぐれないようにしないとな」
と、ロックオンは冗談っぽく微笑む
そして、無防備な左手を不意に掴んできた
「えっ……」
「こうすればはぐれないだろ?さ、行こうぜ」
「……っ」

どこか楽しそうな、ロックオンの笑顔


左の手はすっぽりと包まれていて、

指先を少しだけ絡めるような繋ぎ方がくすぐったくて、


ドクン、と胸が高鳴るのを抑え、なんとか頷くので精一杯だった